発達障がいには、いくつかのタイプがありますが、その特徴はかなり幅広く、人それぞれです。生まれつきの脳の機能障がいによるものと考えられており、本人の怠慢やしつけの問題、育った環境が原因ではありません。外見からはわかりにくいため、苦手なことや難しいことが理解されにくいことがありますが、得意なことについては優れた力を発揮することがあります。周囲が発達障がいやその人の特性を理解し、それぞれに合わせた配慮をすることで、能力をさらに発揮できたり、社会で生活しやすくしていくことができます。
※ここでは、主に発達障害者支援法に定義されている障がい名に基づいて記載しています。
自閉症・アスペルガー症候群その他の広汎性発達障がい(自閉スペクトラム症)の特性
相手の気持ちを理解したり、相手の立場に立って物事を考えたりすることが苦手など、対人関係やコミュニケーションの難しさが主な特徴です。また、同じ行動を繰り返したり、興味のあるものにこだわったり、変化に対応することの苦手さなどが見られます。
強みとして、じっくり物事に取り組んだり、一つのことを几帳面にやり遂げることができます。興味のあることを活かせれば、専門的な仕事もできます。
学習障がい(LD)の特性
全体的な知的発達に遅れはありませんが、読み書きや計算など、特定のことに困難があります。学習や仕事の場面で、書くことや文章を読むこと、計算などの極端な苦手さが見られます。
注意欠陥多動性障がい(ADHD)の特性
注意力と集中力に欠けること、多動性(じっとしていられない)や衝動性(考えずに行動してしまう)といった特徴があります。気が散りやすく一つのことに集中して取り組むことが難しかったり、ケアレスミスや失くし物が多い、整理整頓が難しいといった苦手さが見られます。
強みとして、チャレンジ精神が旺盛で行動力があったり、アイデアが豊富だったり、いろんな人と関わりを持つことができます。